なりきり体験ゲーム
「テレビゲームで脳が壊れるという理論の最初の提唱者は、東北大学教授の川島隆太である」という説もあるが、これはイギリスのタブロイド誌が川島の発言を誤解して報じてしまったためであり、誤りである。川島本人はこれらを発端とした一連の出来事を「忌まわしい過去の出来事」と書いている。森は、脳波の中でもとくにα波とβ波の関係に着目し、数人の被験者を対象にゲームが脳波に及ぼす影響を調べた。その実験結果によれば、テレビゲームを始めるとかなりの割合でゲーム中にβ波がα波より低位になり、β/α値が低下する。ゲームの危険性を論じた『ゲーム脳の恐怖』以下、「本書」と表記は、脳波測定という科学的手段を用いたことで話題になり、ベストセラーとなった。マスコミのIT関連記事や、犯罪事件報道長崎男児誘拐殺人事件、長崎小6女児同級生殺害事件、大阪小学校教師殺傷事件などでも幾度にわたって大きく取り上げられた結果、PTAや教育関係者~政治家特に都道府県知事や警察官僚に多数の支持を獲得しており、自治体による森を招いた講演会が開催されたり青少年保護育成条例の強化やゲームを規制する際の根拠や口実として掲げられるケースも多々発生している。これらの多くは、森自身もインタビューに登場するなどの形で全面的に協力している。この中で、ゲームの影響も調べられるという。また、テレビや新聞などのメディアでゲーム脳が無批判に取り上げられるケースも多く、その一例として、東海地区ローカルの番組「UP!」(メ~テレ)2006年2月14日放送分において、このゲーム脳を確かな説と信じきった論調の特集が放送されている。川島は、統計をもとに「一般的なテレビゲームの多くは前頭前野を刺激しないただし必ずしもそうではなく、新しいゲームをやり始めたころや、文章が多く表示されるゲームで流し読みではなく本腰を入れて読んだ場合など、ゲームの内容や遊ぶ姿勢によっては活性化するケースもある」という結論は出しているが、ゲーム脳を肯定しているわけではなく、「痴呆に似た状態になる」「脳が壊れる」といったような悪影響論も述べていない。
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